外国人の転職

更新日:3月22日



1.ケース別手続き


●転職後の業務が現在の在留資格の範囲内で在留期限が6カ月以上ある方

 就労資格証明書交付申請(新しい所属機関での審査)


●転職後の業務が現在の在留資格の範囲内で在留期限が3カ月以内の方

 在留期間更新許可申請(新しい所属機関での審査)


●転職後の業務が現在の在留資格の範囲外の方

 在留資格変更許可申請(新しい所属機関での審査)



2.就労資格証明書


転職後の業務が現在の在留資格の範囲内で、在留期限が6カ月以上ある方はこの手続きをすることをお勧めします。

この手続きは義務ではありませんが、次のようなメリットがあります。


●新しい雇用主はその外国人を雇用していいかどうかの判断で、「就労資格証明書」があれば、安心して雇用できます。事前に確認することで、不法就労助長罪(入管法第73条の2第1項の罪により、3年以下の懲役又は300万円以下の罰金)に問われる心配がないからです。


●外国人も事前に就労可能であることを確認することで、不法就労の罪(入管法第73条により、1年以下の懲役若しくは禁錮若しくは200万円以下の罰金、又はその懲役若しくは禁錮及び罰金を併科に問われる心配はありません。次回更新時にいきなり不許可になる心配がなくなり安心して働くことができます。


●在留期間更新許可申請が短時間で処理される

事前に審査を受けているので、通常の更新時と同じ審査になるからです。



3.転職のタイミングと結果


●就労資格証明書交付申請


・内定後、転職前に就労資格証明書交付申請をし、就労資格証明書の交付後に転職するのが安心安全です

もしも「該当しません」の判定がされた場合は、現在の在留資格でその業務に就けないということです。入管に理由を聞いて再申請を検討します。

例えば新しい勤務先の業務内容を変えてもらうか、別の会社に転職先を変えるか、まだ退職願いを出してないなら、転職をあきらめて元の企業で仕事を続けることを検討します。


・就労資格証明書の交付前にすでに転職し、転職後に就労資格証明書が「該当しません」の判定がされた場合は、働き続けることはできません。入管に理由を聞いて再申請を検討します。業務内容を変えてもらうか、別の転職先を探すことになります。その間就労できないため、空白期間が生じます。


●在留期間更新許可申請


・すでに転職して更新と同時に新しい会社の審査を受ける場合、会社と職務内容の審査で更新時いきなり不許可になることもあります。

不許可の理由が不法就労に該当する場合、企業にも不法就労助長罪の適用もあり得ます。


・転職する前に、現職で在留期間更新許可を受けて在留期間を確保します。内定後、就労資格証明書交付申請(新しい所属機関での審査)をして、就労資格証明書(該当します)の交付を受けて転職します。


●在留資格変更許可申請


在留資格変更許可後に転職します

もしも、在留資格変更許可前に、資格外の活動をしてしまうと、不法就労の罪に問われ、在留資格取り消しの対象となり、さらに退去強制の対象にもなります。


在留資格変更許可申請が不許可になった場合、申請した企業では働くことはできませんが、在留期限までは現在の在留資格の範囲内の活動で日本に在留することはできます。



4.所属機関に関する届出


この手続きは義務です。転職後14日以内に届出をしなければなりません。

(入管法第十九条の十六)


この義務を怠ると、

●違反した者:20万円以下の罰金(入管法第七十一条の五)

●届出に関し虚偽の届出をした者:1年以下の懲役又は20万円以下の罰金(入管法第七十一条の二)

●入管法第七十一条の二の罪により懲役に処せられたものは、退去強制の対象になります。(入管法第二十四条)


うっかり忘れていたとしても、20万円以下の罰金の対象となります。また、将来の在留期間更新許可申請の時に在留期間が短縮されたりと、不利になります。



最後に


転職は余裕を持って慎重に。

転職に関して、事前に入管の審査を受けていれば様々なリスクを回避できます。

「転職をしない」という選択肢を残しておくこともその一つです。新しい転職予定先の審査が不許可になったとしても、仕事も在留資格も失うことはなく、とりあえず現状維持はできます。

転職先の業務に、お持ちの在留資格の範囲外の業務が付随業務として含まれている場合、付随業務と言える程度なのかの判断は入管がします。その業務が全体の内どのくらいの割合を占めるのか等資料を添えて資格外活動許可申請を合わせて提出します。

申請の際、心がけるのは「やることをやると書く。やらないことをやると書かない。やることをスルーしない」です。

また、最近は副業をする方が増えています。副業をする場合は、企業が副業を認めていることを確認できるものを添付します。

時間的余裕を持って、計画的に、適切なタイミングで安心安全に転職しましょう。